チラシ裏

私の好きなモノの感想を只管述べているだけのブログです。

世界征服ズヴィズダー4話の素晴らしさを振り返る

脚本:星空めておさん、絵コンテ:鎌倉由実さん、演出:春藤佳奈さんの回です。

前回の嫌煙回も最高に面白かったですが、話の構造がとても素晴らしいなと感激したので見直しながら自分なりの感想を書かせてもらいます。

 2014年02月02日(Sun)00時25分17秒

まず、今回の話。要約すると、幹部であるナターシャ+ロボ子の成長・克服を描いている話っすね。克服は成長という単語とほぼイコールなので、成長という観点で全部を見ていきます。

まずアバンのシーン。ここで一番大事なのはなんといってもナターシャの回想シーン。

2014年02月02日(Sun)00時02分50秒

このシーンで科学者である彼女の親が「科学が全てではない」といいます。それに対して彼女は「科学以外に何が必要なのだろう?」と思いを巡らせることになります。ちなみに、このシーンにケンダマがもう写っているんですね。素晴らしい伏線です。

 さて、地下のウド室へウドを取りに行くことになったアスタ。

2014年02月02日(Sun)00時06分46秒

しかし、ひょんな事から事態は大騒動へと発展します。このひょんな事がまたナンセンスで素晴らしい。ロボットがおもらしするんかいっていうねwww好き嫌いするロボもいるくらいですから当然なのでしょう。「成長」しなくてはww

一行はウドリアクターを再び動かすためにウドの親株を西ウド川の地下、古代ウド川文明遺跡へ探しにいくことに…。アスタのネタ振りから、またもやナターシャの過去回想へ。このシーンで重要なのは彼女の過去の境遇への描写。友達のいないナターシャという演出が上手いですね。特に窓のシーンや、一緒に遊ぶ相手がいなくなったというセリフに重なる雑然と並ぶロボのシーンとか秀逸。ロボットは友達!とはどうもいかないようです。ここでもケンダマが出てきます。ケンダマをロボットにさせるナターシャ。中々上手くいかない反復運動は彼女の日常のメタファーなのでしょうか。

2014年02月02日(Sun)00時15分02秒

んで、彼女の両親がどんどん狂っていったご様子。我が娘のために何をしたのかまでは謎ですが、ここでも部屋から連れ出されるシーンや、どんどん怪しい色合いに遷移していく町並み、果ては道から外れるシーン、階段をどんどん降りていくシーン等、不安になる演出が上手い。ちなみにここでもタバコの煙が不安を煽る演出として使われてますね。どんだけタバコ嫌いなのwwww

2014年02月02日(Sun)00時17分22秒

このシーンで両親達がナターシャの幸せに必要なのは「妖精」であると名言しています。果たして、妖精とはなんなのでしょう?ナターシャの回想はそこで一段落し、ロボ子との出会いの話へと繋がります。彼女にとっての「妖精」はロボ子なのでしょうか?

 2014年02月02日(Sun)00時19分10秒

さて、ここで話は急展開を迎えます。ウドの親株の反応が微弱となり、残された時間が少ないことを知った一行は先を急ぎます。その先に表れるウドの大木。ウドの大木ってwwww「役に立たないおっきな人」がこの世界では市民権を得ているようです。作品のテーマにもかぶってきそうな構造です。

どうやら枯れかけのウドの大木を復活させるためには雄しべと雌しべをピーさせるらしいということが分かります。しかし、そこに「人類の根源的な恐怖を具現化した寄生体」が立ちはだかります。どうにもケイトの言い草からして、こいつがこの作品上の敵なのかな?ナターシャがこの敵に立ち向かいますが、敵は彼女からは過去の因縁(親や捨ててきたロボット)に見え、中々上手く戦えません。ここの幼女ナターシャの演出も彼女の過去に囚われ続けている心情を上手く表現している演出です。まだ本質的に彼女は「成長」してないのかもしれません。

2014年02月02日(Sun)00時21分15秒

と、そこへ表れるロボ子!アスタとケイト、ロボ子の活躍により無事過去の亡霊を一層することに成功します。ついでに過去の亡霊(ウドの大木)も崩れ去り、新たな生命が。しかし、ウドを摂取できなかった彼女が動けているのか!?その秘密はアスタの調理したウドを食べたことなのです!って好き嫌いだったんかい!!このロボ子の行動も今回のテーマである「成長」を思わせる演出ですね。

こうして無事一行はウド文明のダンジョンからの帰還を果たします。その際ナターシャの過去の回想、ケイトとの出会いのシーンの続きが挟まれます。

これによりアバンから彼女を悩ませた、「自分を幸せにしてくれるモノ」を知るのです。「友達」ですね。これにより彼女は居場所を与えられ、ケイトに付き従うことになるのです。ケイトは、まだそこまで深く考えてないようですが(1話の最初のシーンのセリフより、孤独が云々言ってたように思えるので)彼女にとってケイトの征服とは存在の肯定の行為だったのかもしれないなぁと感じました。

2014年02月02日(Sun)00時24分18秒

にしても、この帰還のシーンのケイトさんってマジイケメンですよね。闇からの脱出という演出とも相まって3割増しにイケメンに見えます。そりゃズヴィズダー(星)の名前を冠するわ。最終的にみんなの星になるのでしょうか?

んで、大人組が目を離しているスキにウドは大成長を遂げ、事態は収束します。これも大人の見てないうちに子供はぐんぐん「成長」するってのを表しているのかな?

2014年02月02日(Sun)00時25分23秒

今回のオチ。今までまーったく姿を表さなかったヤスさん。彼が持って帰ってきたパチンコ点の景品にケンダマが!!そのケンダマをこの話の最後でとうとうナターシャがやります。そして見事成功。その際に彼女の周りから「おおー!」という歓声が。仲間、友達に囲まれた事により、彼女の日常はひとつ先へと「成長」したのでした。

 

感想:演出がとにかく素晴らしい。セリフとのリンクも上手いですし。個人的に大好きな回です。描いている内容は普遍的なことなのですが、とにかく伏線、演出が上手い。

特に彼女の成長を演出する小物として本来一人遊び用の玩具であるケンダマを使用するところが実に憎い!以上、お気に入りの回の演出感想でした。