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私の好きなモノの感想を只管述べているだけのブログです。

冬目景先生のボーイミーツガールが爽やかで無茶面白かった!イエスタデイをうたって1-11巻雑感

ちょー面白かったです。冬目景先生というと、私の中では、lainやら灰羽のデザインされてた人という印象と、連載中の未完作品が多い印象の先生ですが、イエスタデイをうたっては完結しているとのことなので読んでみました。

居心地の良い穏やかな雰囲気が最高

主人公達の何かに追われているようなことのない、スローテンポな肩肘張らない生活感が、良い意味でぬるま湯のように温かく居心地の良い雰囲気が凄い良かったです。凄い時間の進みが遅いというか、大きいイベントもなく日々がゆるやかに過ぎていくのは読んでいて特に雰囲気に浸りやすかったです。ずっと、こういう漫画読み続けたいくらいです。雰囲気最高といえばARIAですが、あれはファンタジー感が強かったのと世界観が眩しすぎるんすよね。こっちは東京の話なのになんだか田舎でスローライフしてる感じでした不思議。

また、登場人物が大体みんな草食系で距離感が結構適切な感じでした。あんまりラブコメでこういう距離感の作品読んだことなかったです。煮え切らないですし、進展遅そうですけど、でもそれがいい。ゆっくり焦らず自然で良いという雰囲気は最高でした。

マイナス方向に感情が倒れすぎないのも良いですね。ドロドロの憎悪劇はそれはそれで読んでいて面白いんですけど、毎回は胸焼けしますし。

人間臭い登場人物達が可愛い!というかハルちゃんが超可愛い!

相手の出方に一喜一憂したり、一人相撲したり、自己嫌悪になったりと皆人間臭くて可愛らしいことこの上ないキャラクターばっかりでした。特にヒロインのハルちゃんは元気印であまり何も考えて無さそうに見えて実は健気で誠実で可愛すぎました。
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言い寄ってくるキャラのことも考えつつ、でも自分は主人公のことが好きで、でもそれだと誰も幸せになれない…みたいな堂々巡りをひたすら繰り返してた可愛い子でした。あまりにチンチクリンでヒロインというより小動物的なマスコットにしか見えないのはご愛嬌。
絶対この子報われなさそうと常々思いながら読んでました。だって立場がどう考えても報われない2号さん不遇キャラポジのそれだもの。TTの乃絵、夏待ちの青い髪の子を思い出しました。こんな可愛いヒロインを何故と思わないでもないですが、主人公の気持ちも分からんでもないというのが、また面白い。しなこも可愛いんよねぇ…。
他にも途中でハルちゃんにちょっかいかけてくる人物が出てきますが、またコイツらも油断ならない感じで良かったです。みな誠実で良い奴なのが油断ならない所です。

ストーリー展開が丁寧かつ予想外

日々少しずつ流動していく人間関係が丁寧に描かれていました。そのため、人間関係がちょっとしたキッカケでつながったり切れたり戻ったり進んだりと面白い様相を呈しており、気が抜けませんでした。終わってみれば王道のボーイミーツガール物ながら、最後まで、どうなるのか全く予想がつかなくてドキドキハラハラさせられました。
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最終局面も無茶苦茶こんがらがった人間関係になっていたのに、最後まで読むとストンと全てが綺麗に落ち着く終わり方だったのは驚きました。ていうか、無茶苦茶爽やかな終わり方で本当に良かった。特にハルとしなこちゃんはどっちかが泣く羽目になるかなぁと予想していたので、良い意味で予想を裏切られて良かったです。