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私の好きなモノの感想を只管述べているだけのブログです。

人同士のしがらみと静かな終焉が切ない。羊のうた1-7巻雑感

面白かったです。

人に必要とされているから生きるとか、自分は必要とされてないから生きてちゃいけないとか、生きたくないとか、そういう生きる理由をあてど無く見つけようとした兄弟の切ない話でした。

ここがすごいよ!羊のうた

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まず一番凄いなぁと思ったのが、吸血鬼の吸血という要素と血縁という絶対の絆(自己肯定)の要素を絡めた所が天才的でした。特に自己肯定感とか絆みたいな人同士の間にあるフワフワした具体的じゃないものを血というものに置き換えて、画として上手く表現したあたり凄い。

一応巻末のインタビューでも語られていますが、吸血鬼ものなのに吸血という行為が暗い感じになってるのは、生き汚い人間臭い行為の比喩的なものだからなのかなぁと感じました。多分現実世界で言うところのDVすることでしか愛情表現できない人って多分こんな感じかなと(まぁDVは良くないですけどね)。

今回も女の子は可愛かったです。

今回のメインヒロインは千砂ちゃんと八重樫ちゃんですね。どっちも可愛かったです。千砂ちゃんはメンタル最弱で弱い弱い割に、主人公の為ならと無理して色々やって自滅しちゃう可愛いダメインでした。対照的に八重樫ちゃんは最初こそメンタル弱いかなぁ?と思いましたが、終盤はその安定感たるや素晴らしいメンタル横綱でしたね。